個人商店は今の時代厳しい

昔ながらのたばこ店、酒屋、八百屋はそのほとんどが

閉店か開店休業状態です。

特にロードサイド店舗に多いのですが、理由は

  • 車社会になったにも関わらず店舗が車社会に対応していない
  • 商売上手な商売人が大型で新しい、キレイな店舗を出店し、
    顧客が奪われる。
  • 便利な複合施設ができてそちらに顧客が流れる。

こんなところだと思います。

しかし、昨今のユニクロ、しまむら、西松屋や大手飲食チェーンを見ても

複合施設でないロードサイド店舗でも繁盛している店も多いことから

複合施設であれば流行るという時代でもなくなってきています。

 

個人商店は今の時代厳しいと言われて久しいのですが、

町の医療機関、歯科、動物病院はいまだに個人商店レベルで

住宅街で自宅兼でひっそり経営されているケースを見受けます。

 

 

しかし、人口減少社会を迎えた日本において、そのような差別化が

はかれていない医療機関は新規顧客の獲得に苦労することは明らかです。

 

事実、歯科医院は過剰でコンビニより多いと言われていますが

若手で好立地に駐車場を10数台設けた今風のデザインの歯科医院で経営され、

年収は1000万円を軽く超える方も大勢いらっしゃいます。

逆に年収300万円を下回るような昔ながらの歯科医院もあります。

 

医療機関とは言え、今後の患者減少の日本を生き残るためには

競争力のあることをしなければいけません。

技術だけでなく、ホスピタリティ、立地、建物、HP、広告。

 

中でも立地は最初が肝心です。

建物を借りているのであれば引っ越しも可能ですが、建築した場合は

引っ越しはかなりの出費を強いられますので開院予定地をどこにするかは

非常に大きな課題です。

 

コンビニや飲食店では店舗出店の担当の社員を何名も雇い、

不動産業者や建設業者に相当の費用を払って好立地出店にシノギを削っています。

 

医療機関を初めて開院する方のほとんどは個人での開院となるため、

開院のために社員を雇うことはできませんし、仕事中に土地を探して回ることも

できないと思います。

 

せいぜいできるのはat homeなどで売地や貸地を見て回ったり地元の不動産屋に

聞く程度になると思います。そこに登録されている物件に好立地物件は

ほとんどありません。なぜなら好立地物件はHP等に掲載される前に

全国のチェーン店舗開発社員がその土地を押さえてしまうのです。

 

幸いなことに、店舗開発担当者が探している土地は200~1000坪レベルの

土地ですので200坪以下であればそういった出店希望者とは競合しなくて

済みます。

 

診療所の立地戦略としては

  1. 交通量が中程度
  2. 信号のない交差点角地または裏に抜けられる中地
  3. 近隣にスーパーやドラッグストアなど駐車スペースが
    広く、集客力のある商業施設がある。
  4. 人口が多く、学校から近い
  5. 近隣競合医療機関との距離が近すぎないか

このような立地が比較的集客力があります。

交通量が多すぎる国道や県道では車速が速いため、車で

入ったり出たりするのが困難です。

 

交通量が中程度で右折進入もできる土地が望ましいです。

 

信号のない交差点角地がいい理由は

帰る際に裏道から帰ることができるためです。

また、側道側にハーモニカのような駐車ラインを引くことが

できれば土地効率は非常に高くなります。

ハーモニカ型駐車場の例

 

切り返しスペースに道路を使うことで土地面積の割に

多めの駐車スペースを確保することが可能です。

 

また、側道がない場合でも裏に抜けることができれば有効です。

裏に抜けらえるコンビニの例

 

以上診療所にとっての好立地の例について書きました。

参考にしていただければ幸いです。