農地は売れる?売れない?

愛知県を前提としたお話ですが、

農業を専業で行い、農業だけで満足いく

収益を上げることはかなり難しいです。

 

実感としては農地を所有している方の中でも

自分で耕作している方は1~2割位では

ないでしょうか。その中でも専業農家として生計を

立てておみえの方はごく一部だと思います。

 

弊社には耕作していない、または耕作を任せている

農地を売却したいという相談をよく受けます。

 

さて、農地は売れるのでしょうか?

まず市街化区域であれば売ることができます。

生産緑地の場合は営農者の健康状況により

売ることができないこともありますが、

基本的には可能です。

理由は農地転用は許可制でなく、

届出制だからです。届け出れば農地を

宅地や雑種地として利用できます。

 

市街化調整区域の農地はどうか。

この場合は農業委員会の許可がいるので、

許可が出ない限り、売ることはできません。

また、農用地区域に該当している場合は特に

農地転用が難しく、市町村にもよりますが、

許可がでないことが少なくありません。

特に名古屋市、尾張旭市、長久手市、岡崎市は

農用地の場合は分家住宅以外では許可がほぼ出ません。

 

他市町村であれば農用地でも売れるかもしれません。

 

しかし、もちろんですが需要が無ければ売れません。

 

1m幅の農道にしか接道していない場合、

そもそも需要がないので売ることはできません。

(農地じゃなくても需要ないですよね。。)

 

資材置き場でも最低5mの道路に接道していないと

借り手が見つかりにくいです。

あと、狭すぎるのも難しいですね。

 

以上のことから調整区域の農地は

1.農用地区域でない(農用地の場合はハードル高)

2.道路が幅員6m以上(最低4m以上)

3.300坪以上

 

この3つの条件をクリアすることができれば

売れる可能性があります。

ただ、可能性があるだけ売れなかったり、

いい値段がつかないこともあります。

 

いい値段で売れるケース

1.事業用地として人気のエリア

東海市、大府市、東郷町、みよし市、

豊田市、知立市、安城市、刈谷市、

日進市、豊明市、飛島村

またはインターチェンジから近いエリア

 

2.人気の形状、大きさ

・600坪以上の大きな土地

・道路面の高さ±30cm未満

 

3.都市計画法上建築可能なエリア

・4車線以上の道路に接道している

・インターチェンジから1km以内

・分家住宅の需要が多いエリア

 

全てに該当することはあり得ませんが、

これらに該当しているといい値段で

売れることが多いです。

 

最近は物流用地として4車線道路か、

インターチェンジから1km以内かつ

6m以上の接道の土地が人気でして、

名古屋西インター付近や西尾張中央道沿い

などで坪当たり10万円近い、またはそれ以上で

取引されるエリアがあります。

基本的に数人の土地がまとまらないと難しいです。

1人でも認知症や多額の納税猶予がついていると

成り立ちません。

↓広大な田んぼに囲まれたエリアに物流倉庫が立ち並ぶ西尾張中央道沿い

農地は農地法だけでなく、その他法律を

理解していないと契約したものの

農地転用の許可が出なくて契約が白紙解約に

なることもあります。

 

売却のご相談や、こんな土地がほしい、など

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